俺の記2

尾崎放哉

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俺の記2 4

尾崎放哉

 抑、吾々人間は、嗜好性と云ふ物を有してゐる。嗜好性を有して居ない人間は決してない。其嗜好してゐる物の、性質が高尚だとか、卑しいとか、高いとか、低いとか、そんな事は別問題として、兎に角に、人間には嗜好、何等かの嗜好がある。否、此嗜好が無ければ、人間は生存して居る事が出来ない、と云つても過言では無いと思ふ。吾々が、朝から晩迄、嫌ひな物計りやらされて居つた日には、どうして生きて居たいと云ふ考は出て来ない。此の嗜好、自分が好きな事をやる、と云ふ点で以て、人間は生存して居るのだ。所謂、生きがひが有るのだ。此の嗜好