尾崎放哉
尾崎放哉
支那人は、スマシタ顔をして、鏡と首引をして居る。スルト、又ガラ/\と戸を開けて残りの一人が帰つて来た。図書館に行つて居たと見えて本をかゝへて居る。これは又、馬鹿に色の黒い奴だ。室に入るや否や、「オイ何処かへ行かう、腹が減つておへぬ」と云ふ。「金は有るかい」と白頭が、嘲弄的の横目を見せる。「有る/\」と幽霊が、スマシタ顔付をして云ふ。話しは直にまとまつて、何だかワヤ/\と云ひながら、四人で部屋を出て行つた。隣の部屋の時計は九時を打つた。四人は何処へ行つたのか、支那人は不相変、夜だか、昼だか解らん様な顔をし